『孤狼の血』感想【小説】 (著者:柚月裕子 )


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【感想】
(画像は、イメージですので、予めご了承ください。)



この作品は作者の柚月裕子さんの「仁義なき戦い」愛が炸裂しており、ご自身は東北の出身であるにもかかわらず、凄みがあるドスの効いた広島弁に圧倒されながらの一気読みでした。


これだけの迫力と熱量を持つ男らしいヤクザ小説を、女性である柚月さんがよく書かれたものだと感嘆させられました。


中盤は、ヤクザによる三つ巴の抗争に発展し、似たような報復事件が乱発して、多少頭が混乱しましたが、終盤の衝撃的な展開には度肝を抜かれました。いい終わり方だったと思います。


あとがきにも書いてあるように柚月裕子さんの「仁義なき戦い」愛は半端ではなく

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『仁義なき戦い』

(出演)菅原文太


実録やくざ映画の金字塔!/広島やくざ・流血20年の記録 欲望!背信!そして復讐!そこに渦巻く男たちの想像を絶する激烈なドラマ!!/日本暴力団抗争史上、最も多くの血を流した“広島やくざ戦争"の渦中にいた元・美能組々長・美能幸三の獄中での手記をもとに、作家・飯干晃一が描いた実録ノンフィクションを映画化。

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その後、東映実録ヤクザ映画にどっぷりとハマり、「北陸代理戦争」「仁義の墓場」などの深作監督の作品をあらかた入手した柚月さんが出会ったのが 今作のモチーフになった「県警対組織暴力」。


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『県警対組織暴力』

(出演)菅原文太


やくざ社会にどっぷりつかって/暴力団壊滅作戦の舞台裏ーー欲望と悪徳の落とし穴でもがく狡猾の犬/這いずりまわるこいつも刑事!/やくざ社会に繋がって/あぶく銭に身を汚す狡猾な犬/「仁義なき戦い」シリーズを生み出した実録トリオ、主演・菅原文太、監督・深作欣二、脚本・笠原和夫が、今度は暴力団を取り締まる側の警官にスポットを当て、ヤクザと癒着した警察と政界の腐敗ぶりを鮮明に描き出した衝撃作。

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「孤狼の血」を読むと「県警対組織暴力」が色濃く反映されており、そこにデンゼル・ワシントン出演の「トレーニング デイ」などのエピソードが上手い具合に盛り込んであることが分かります。


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『トレーニング デイ』

(出演)デンゼル・ワシントン


念願だったロス市警麻薬捜査課に配属された新人刑事ジェイクにとって、今日は勤務初日。彼のパートナーは数々の大物摘発で伝説となり、憧れの存在でもあるベテラン刑事アロンゾだ。やや緊張の面持ちでアロンゾと待ち合わせたジェイク。だが、のっけから唖然とさせられる。「か弱い子羊でいるか、獰猛な狼になるのか、それを選べ」。そう言うと、アロンゾは押収した麻薬をジェイクに吸わせる。意識を朦朧とさせながらアロンゾの捜査に同行するジェイク。そこで彼が見たものは職権乱用による過剰暴力、脅迫、証拠のでっちあげ、どんなモラルも通用しない犯罪捜査の最前線だった。

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上記の作品以外にも、個人的には、アンディ・ラウ出演の「インファナル・アフェア」や 大沢在昌さんの「新宿鮫」あたりのエピソードも参考にされている気がしました。


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『インファナル・アフェア』

(出演) アンディ・ラウ


18歳の二人の青年は、皮肉にもそれぞれ同時期に、警察とマフィアに身分を隠して潜入することを命じられる。そして、10年後。覚せい剤勢力の一斉検挙をもくろんでいた警察は、マフィアに潜入するヤン(トニー・レオン)から大きな麻薬取引が行われるとの情報を受ける。緊張感みなぎるなか、水面下での捜査が展開されるが、警察に潜入するラウ(アンディ・ラウ)からもその機密情報がマフィアに流れ、検挙も取引も失敗に終わった。双方に内通者の存在が明らかになり、裏切り者探しに乗り出す警察とマフィア。そして、遂に二人が対決する時がやって来た…。

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『新宿鮫』

(著者)大沢在昌

超人気シリーズの輝ける第一作。

ただ独りで音もなく犯罪者に食らいつくー。「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島。歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺された。犯人逮捕に躍起になる署員たちをよそに、鮫島は銃密造の天才・木津を執拗に追う。突き止めた工房には、巧妙な罠が鮫島を待ち受けていた!絶体絶命の危機を救うのは・・・

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昨年には映画も公開され話題になりましたが、主役の大上章吾を演じられた役所広司さんは、小説で描かれる大上のどこか憎めない、 濃厚かつ圧倒的存在感を違和感なく表現されており、さすが演技力でした。


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なお小説では、大上がいなくなって以降の抗争事件の顛末は、年表にあっさり書かれているだけでしたが、映画版ではその部分も 映像化されており興味深かったです。(かなり脚色されていましたが・・・)


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『孤狼の血』

(出演) 役所広司


『警察小説×仁義なき戦い』と評される同名原作を映画化した本作は、 昨今コンプライアンスを過度に重視する日本の映像業界と現代社会に対する新たなる挑戦であり、 数々の【衝撃作】を世に送り出してきた東映が放つ【超衝撃作】である。

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気になる日岡のその後を描いた続編「凶犬の眼」も出版されたので、そちらも機会があれば読みたいと思います。


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『凶犬の眼』

(著者) 柚月裕子

捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。日岡が目論むなか、国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡のなかに思いもよらない考えが浮かんでいく……。

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『孤狼の血』

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【参考】 1 黒_edited-2.jpg
『柚月裕子『孤狼の血』特設サイト』

『映画『孤狼の血』公式サイト』

『Wikipedia』




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